登山には思わぬ危険が潜んでいます。その中でも特に注意すべきは、スズメバチです。
スズメバチは、毎年多くの登山者に被害をもたらしています。彼らを引き寄せる要因の一つが、実は私たちの装備品に隠されているかもしれません。
特に黒色のリュックは、スズメバチにとって「敵」を意味する色として認識されることがあるのです。
スズメバチに刺され慣れて
ようやくちゃんと対策を考え出した私が解説します
なぜ黒色が危険なのか?そして、どのようにしてスズメバチの攻撃を防ぐことができるのでしょうか?
この記事では、スズメバチに出会った際の具体的な対策や、安全に登山を楽しむための装備選びのポイントについて詳しくご紹介します。
>>蜂刺され災害を防ごう「厚生労働省 鳥取労働局 健康安全課」
「黒いウェア」はやめとけと言われる理由
黒色のウェアは日常生活でもアウトドアシーンでも人気がありますが、一方で注意が必要な場面も存在します。
特に登山では「黒いウェア」を選ぶことが予期せぬリスクを伴うことがあり、それゆえに避けるように勧められることがあります。
今回は黒いウェアが何故危険視されるのか、詳しく解説します。
国内最凶生物はスズメバチに狙われやすくなる
黒いウェアを身につけていると、日本国内で非常に危険とされるスズメバチに狙われやすくなると言われています。
スズメバチは黒い色に対して攻撃的になりやすい性質を持っており、特に彼らの縄張りに近づくと、ターゲットとして認識される可能性が高まります。
野外活動中に襲われた場合、スズメバチの毒針による刺傷は非常に痛みが強く、アナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため、最悪の場合命に関わることもあります。
そのため、アウトドアでの服装選びには注意が必要です。
僕は黒のベースレイヤーの上に半袖を着ていることが多いんだけど、
思い出せば刺されたのはだいたいベースレイヤーに覆われた腕部分でした。
布ごしでも貫通してくるんですよね
7-10月が最も危険な時期だよ
クマと間違えて猟師に狙われる可能性がある
また、黒いウェアはクマを模倣しているように見えることから、猟師に誤射される危険性があります。
特にクマが生息する山間部や森林地帯では、黒いシルエットは遠目にはクマと区別しづらく、非常に危険です。
狩猟期間中や、野生動物が活発に活動する時期には、アウトドアで目立たず安全に過ごすため、鮮やかな色合いの服装を心掛けることが推奨されます。
とはいえ登山道がある山で発砲する猟師さんなんていないし、
よほどマニアックな山に登る人以外は関係ないから、この記事ではスズメバチメインの対策で語るよ
スズメバチに襲われた事例
スズメバチによる襲撃事例は全国で多発しており、その威力は特に夏から秋にかけて増しています。
スズメバチに刺された場合、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあり、場合によっては命に関わることもあります。
ハイキングや野山での活動の際は、スズメバチに注意を払うことが重要です。まずは事前にハチの存在を確認し、遭遇した際には安静に退避することが求められます。
やってはいけないのが手で振り払うこと
とはいえ不意に顔に近づいて来るとビビるんですよね
詳細な事例は以下の書籍が参考になります。amazonのkindle unlimitedに加入していれば無料で読めます。
2017年9月11日 藻岩山
9月11日、札幌市の象徴である藻岩山を訪れました。この山は北海道の自然と市街地を一望できることで知られています。登山道は整備されており、初心者でも安心して楽しめます。藻岩山山頂から見る眺望は、四季折々の美しさを感じさせ、特に秋には美しい紅葉が広がります。この日は快晴に恵まれ、山頂からは澄んだ空気の中、遠くの山並みと広がる市街地が一望できました。
2017年9月11日、北海道札幌市にある藻岩山の登山口で、男女11人がキイロスズメバチに刺された。テレビ朝日のニュースは全員軽症だと報じた。
Jキャストニュース
2017年10月4日 飯盛山
10月4日に10人の小学生らが襲われた事例。この事例ではスズメバチの中でも地面の下に巣を作る「クロスズメバチ」で、通称ジバチと呼ばれています。
登山者やトレイルランニングでの被害が多く、地面の下の巣に気付かず近くを通ると攻撃してくることがあるのです
神奈川県から林間学校に訪れていた小学生など10人が4日、長野県南牧村の飯盛山に向かう途中ハチに刺された。全員、軽症だという。
ハチに刺されたのは、神奈川県内の小学5年生9人と教師1人の計10人。4日午前9時すぎ、南牧村の飯盛山に向かう山梨県側の林道でハチに刺された。消防が駆け付けたところ、児童たちが痛みを訴えたため、南佐久郡内の病院に搬送した。全員軽症。
児童たちは3日から3泊4日の予定で山梨県の清里にある教育施設を訪れていて、4日は5年生115人で飯盛山に登る予定だった。ハチは地面に穴をあけて巣をつくるクロスズメバチとみられている。
日テレnews
安全を重視するなら、山では黒いウェアを避け、匂いカットで対策
山での安全を考える際、黒いウェアは避ける方が無難です。黒は太陽の熱を吸収しやすく、熱中症のリスクが高まる他、蜂などに襲われる危険性もあります。
さらに山では動物に気づかれない色を選ぶことが重要です。
また匂いも動物を引き寄せる原因となるため、匂いカット機能のある製品で十分な対策を行いましょう。
黒を避けたザックの選び方
山で使用するザックは、黒以外の明るい色を選ぶのがおすすめです。
明るい色や自然に溶け込むカモフラージュ柄などのザックは、周囲の自然環境と調和しやすいだけでなく、緊急時に他の登山者に気づいてもらいやすいという利点もあります。
軽量で耐久性があり、背負った時にフィットしやすいデザインのものを選ぶと、長時間の登山でも快適に移動できます。
特に私が好きなのが、黄色が特徴的なミレーのサースフェー
グレゴリーの赤いザックも高性能で扱いやすいザックです。
黒を避けたウェアの選び方
山でのウェア選びにおいては、黒を避けるだけでなく、機能性と快適さを重視した色選びも重要です
白や明るい色のウェアは、太陽の熱を反射しやすく、快適な温度を保ちやすい特徴があります。
特に夏場の登山では、とても暑いので、体温が上がりにくくするためにも効果的です。
また、温度調節機能や吸湿速乾性を備えた素材のウェアを選ぶことで、汗の蒸発を促し快適な着心地が得られるでしょう。
カラフルな服装は街ではしにくいから、
山だからこそのコーデやおしゃれを楽しむのがおすすめだよ
スズメバチが怖くないなら、おしゃれ重視で黒を選ぶのも1つの選択
ここまで黒は避けることと書きましたが、私自身は黒のウェアやザックを選ぶこともあります。
これまで山でスズメバチには何度も刺されてきましたし、クマ蜂がたまたま耳の中に挟まって刺されたこともありました。
複数回刺されてアナフィラキシーショックのリスクも低いことから黒いウェアを選ぶのも怖くないと感じています。
ただ不安を感じるなら黒はやはり避けるべきだと思います。
自分自身の責任で決められるものを選べばいいのです
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