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【比較】mukaストーブvsストームブレイカー「j欠点とメリット」

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冬期の使用では、低温化でも火力が安定するガソリンストーブが人気です。

燃料の扱いには少しコツがいりますが、慣れれば使い易いストーブです。

今回は、「ガス缶もガソリンも両方使える」という、ガソリンストーブ初心者が挑戦しやすいバーナーをご紹介します。

ヤマノ
ヤマノ

ガソリンストーブはロマンです。

私は冬は山でもキャンプでも持っていきます

読み飛ばしガイド

・ガス缶もガソリンも両方使うなら、ストームブレーカー一択

・ガソリンのみの使用ならMUKAストーブ

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私は低山で道迷いをしたり、雨のツェルト泊で寝袋が水没して凍えたり、濃霧の暗闇をさまよったり、危ない思いもしてきました。これは私の知識が足りず、愚かだったからです。

素人で失敗を重ねたからこそ、優秀な登山ガイドやプロ登山家に語れない体験を経て、皆さんには装備の失敗も危険な登山もしないで欲しいと強く思います。だからこそこのブログを作りました。

登山は後から始めた方が安全に楽しめるレジャーです。リアルな失敗談を読み、反面教師として活用してくださいね。

ストームブレイカーはこんなバーナー

sotoは、2020年東京オリンピックの聖火リレートーチ製作にも携わっている「新富士バーナー」という会社が製造しています。

現在では、クォリティの高い機能性と、おしゃれなデザインで、登山者などに愛されているアウトドアブランドですが、創業当初から工業用のバーナーの製造も行っている火の総合ブランドと言える企業です。

今回は、sotoが製造しているバーナーの中でも、珍しいタイプの「ストームブレイカー」をご紹介します。

 ストームブレイカーは、ガス缶もガソリンも両方使えるオールシーズン対応モデルです。

今までも、ガス缶とガソリンを併用できるバーナーはありましたが、燃料の特性に合わせて部品を交換しなければ、使用できないものでした。

しかし、このストームブレイカーは一つのノズルで、数種の燃料を使うことができる世界でも稀なガスバーナーなのです。 

ストームブレイカーが他のバーナーに勝る点

ストームブレイカーを選ぶメリットは大きく分けて三点あります。

風に強い

一つめは風に強いことです。

それを可能にしているのは、火孔(火口)の数です。

通常、火孔の数は100個程度のバーナーが多いのですが、ストームブレイカーは300個もあります。

火孔の数を増やすことで、火の長さが短くなり、横から吹く風に強くなります

さらに、火孔の周りが風防で囲まれていて、その上に鍋が乗っかれば風の通る隙間を与えない仕様となっています。

まさにストームブレイカーですね。

ガス缶もガソリンも使い分けが可能(灯油は不可)

二つめは、シーンや気分によって、燃料の使い分けができることです。

バーナーの燃料は、ガス缶とガソリンの二つで、それぞれ一長一短があり、どちらが良いとは一概には言えません。

ガス缶は手間なく使用できますが、気温が低くなると火がつかなかったり、火力が安定しなかったりします

逆に、ガソリンは手間がかかりますが、気温が低い環境でも火力の心配はありません


したがってストームブレイカーは、登山のコースタイムを短縮したいときや、サクッと調理を済ませたい気分のときはガス缶を使用し、氷点下の厳しい環境の中や、キャンプ地などでのんびりする際はガソリンに変更する。

といった感じで、さまざまな状況で臨機応変に、対応することができる優れモノです。

しかも、ガソリンはアウトドアシーンでおなじみのホワイトガソリンはもちろん、自動車に使うレギュラーガソリンも、使用が可能(ハイオク、灯油は不可)ですので圧倒的なコスパを実現することができるでしょう。

ガス缶使用時に火力が安定する

三つめは、ガス缶の使用時に、安定した火力を実現させるため「液出し式」を採用していることです。
「液出し式」とは、ガスを液体のまま缶から出すことを言います。

缶が冷えているとガスは気化しづらく、本来の火力を出せないことがあります。

そこで、ストームブレイカーは点火した後、約5秒間ほど放置します。
これは火口の上部についてるジェネレーターと呼ばれる金属のホースを暖めるためです。

その後、ガス缶を上下反対にひっくり返し、液出しをします。
そうすることで、通常だと缶の中で気化するガスが、ジェネレーター部分まで液体のまま流れていきます。

そして熱せられたジェネレーター部分で初めてガスが気化し、気温が低い環境でも、長時間の使用でも、火力が落ちず快適に使用することができるのです。

ストームブレイカーを選ぶ上で気になること

ストームブレイカーを選ぶ上で気を付けたいのが、使用者には、本当にガス缶とガソリンの両方を必要とするシーンがどれだけあるかです。

ストームブレイカーは使いこなせば、シーンに合わせ、様々な使い方ができる代物です。

しかし、裏を返せば使用者のスタイルが確立されていなければ、器用貧乏バーナーになってしまいます。

あるあるですが、初心者はあれもこれも物を入れすぎてザックの中がめちゃくちゃ重くなってしまう傾向があります。

不必要な荷物を持っていくということは、山行の負荷が自然と高くなるということです。
例えば、夏に2,000メートル弱の日帰り登山を行うとします。

人数は2人。休憩時にコーヒーを入れ、山頂到達時は、カップラーメンを食べる予定です。
はたして、この山行にガス缶とガソリンの両方が必要でしょうか?

答えは「NO」、ガス缶だけで十分です。
ストームブレイカーは合計448g(本体:225g、ガスバルブ:53g、ポンプ:170g)。
それに、sotoの一番小さいガス缶が192g、soto広口フューエルボトル400ml がガソリンを入れて約400gで、全部合わせると1㎏を超えます。

この山行には、ガス缶一つで十分ですし、むしろストームブレイカーじゃなくてもいいのです。
一体型の軽量化されたガスバーナーであれば事足ります。

同じsotoの「ウインドマスター」は、67gと軽量でお湯を沸かす程度であれば、十分の火力を持っています。


そのため、このような山行が多い方であれば、ストームブレイカーよりウィンドマスターのような一体型の方が使い勝手がよいでしょう。

ウインドマスターについては以下をご覧ください。

とても使い勝手のよいストームブレイカーですが、いくつかの不具合も報告されています。

吹きこぼしをしないように扱いたい


一つは、使用していると火が出ない火孔ができてくることです。

これは熱によって変形したり、吹きこぼしの影響だったりして起こる現象と考えられます。

燃料の扱いに注意が必要

二つめは、燃料漏れからの炎上が起こることです。

使用手順を間違えると、バーナーヘッドや、燃料ホース、ポンプなどから燃料漏れが起こり、それに着火して炎上してしまったという方も少なくありません。

これらを、未然に防ぐには定期的なメンテナンスや使用方法を遵守することが一番の解決方法です。

バーナーのトラブルは最悪の場合、命にかかわる可能性もありますので、取扱説明書をよく読み、楽しく正しく使用することをおすすめします。

そして、ストームブレイカーの使用方法、ガス缶の構造などをしっかりと熟知していればCB缶を使い、より経済的な恩恵を受けることも可能です。

しかし、これはメーカーが推奨しているわけではありませんし、正しく使用しなければ、思わぬ事故を起こしかねません。

しっかりと使用方法とリスクを把握して、十分気を付けて行う必要があります。

ガス缶はノルマルブタン、イソブタン、プロパンのいずれかのガスが配合されて作られています。

OD缶は、寒さに強い性質を持っているプロパンを多く配合しているため、低温化でも火力が安定します。

しかし、ECサイトでの購入をのぞけば、販売しているところが限られていて、入手しづらいのがデメリットです。

それに比べCB缶は、寒さには弱いですが、スーパーやコンビニなど身近なところですぐ手に入ります。

その上、コスト面でもOD缶が一つ約500円に対し、CB缶は約100円と圧倒的なコスパです。

したがって、低温化でも火力を安定させることができる液出し式のストームブレイカーで、CB缶の弱点をカバーすれば、とても経済的で重宝するでしょう。

CB缶を使用するには、カリフォルニアパティオ製の変換アダプタ(2021年1月現在amazonで1,480円)の購入が必要ですが、今後のランニングコストを考えれば検討の余地は大いにあると思います。

※メーカー非推奨なので、利用の際は自己責任で使用しましょう。安全重視ならやはりOD缶がベスト

ストームブレーカーと良く比較されるモデル

ストームブレイカーには同じような形状のSOTOレギュレーターストーブ FUSION ST-330やMUKAストーブ SOD-371があります。

この二つの商品は一言で表すと、ストームブレイカーの使用可能の燃料を一つにした感じです。

 レギュレーターストーブ FUSIONはガス缶、MUKAストーブ SOD-371はガソリンを燃料としています。

ストームブレイカーは、山行スタイルやバーナーの用途を熟知しているベテランさんであれば、その能力を余すことなく発揮できると思います。

しかし、まだその域に達していない人は、まずはストームブレーカーでガソリンストーブの扱いを知り、ガス缶とガソリン式のどちらが使い易いか確かめてみるといいでしょう。

ストームブレイカーがおすすめな人はこんな人

ベースキャンプ登山のように、ベストな燃料がシーンによって違う山行をする方におすすめです。

季節や場所が違えば、適した燃料も変わってきます。

前述したようにガス缶は手軽に使用できますが、低温化だと火力がどうしても不安定です。

逆にガソリンは手間がかかりますが、環境による影響が火力にありません。

ベースキャンプでは、ガソリンをメインに使用して手間を楽しみ、山頂にアタックするようなときには、小さくて軽いガス缶だけを持っていくことで、フットワークは軽くなります。

また、「ベースキャンプは山頂付近より気温が高いからガス缶のほうが楽なのでは?」とか、「山頂のほうが寒いからガソリンバーナーのほうが火力の不安定が少なくて安心かも?」などといった考え方もあると思います。

このように、状況や目的によって、使用する燃料は変わるので、それを考えるのも楽しみの一つ、なんて感じる方にも最高の相棒となるのではないでしょうか。

ヤマノ
ヤマノ

登山は道具選びが楽しいスポーツです。ぜひいっぱい考えて迷ってください。

迷って見つけた自分の正解は、とても貴重なものです。

ストームブレイカーにあうクッカーはこんなクッカー

グループで必要になるような大きなクッカーがおすすめです。

ストームブレイカーのゴトクは内径が約75㎜と、とても広いため、それ以下の400ml程度の小さいクッカーやマグは基本的に乗りません。

乗せられたとしても、ちょっとした揺れでバランスを崩します。

したがって、ストームブレイカーに合わせるクッカーは大きなクッカー選ぶことをおすすめします。

深めのフライパンは、軽さもありつつ、少人数での鍋も楽しめます。

他のクッカーも見たい人はこちら

ストームブレイカーのおすすめのスタッキング方法

「サーモス スープジャーポーチ 250~400ml用」は、ストームブレイカーのスタッキングにとても相性がいいと思います。


ストームブレイカーは、特にいかついバーナーなため、薄い袋に収納するのは本体を保護をする上で、心配があります。

そこで、クッションと断熱材も入っている「サーモス スープジャーポーチ 250~400ml用」はバーナーとガス缶にも優しく、保護も完璧です。

ストームブレイカーとsotoのガス缶SOD-710T、ガスバルブ、ライターなどが一つにまとまめて収納することもできるので、忘れ物防止にもなります。

もうワンサイズ小さくても収納は可能ですが、かなり窮屈になるので「サーモス スープジャーポーチ 250~400ml用」を特におすすめしたいと思います。

ストームブレーカーの燃料

ガス缶とガソリンボトルは以下になります。ガソリンはフルサービスのガソリンスタンドで購入できます。

携行にはOD缶ケースがあると安全に持ち運びできます。

但し商品ページにカラビナで外付けするような使い方が記載されていますが、登山では意外と岩場でぶつけたりして凹んだりするので、外付けはやめた方が無難です。

雪山登山のバーナー全体については以下をご覧ください。

他のバーナーについては以下をご覧ください。

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