登山用の防寒着はインサレーションと呼ばれます。
その種類は素材ごとに大きく分けてダウン・フリース・化繊の3種類になり、素材ごとの使い方が異なります。
今回はそんな防寒着の選択について、何を選べばよいか考えてみました。
おすすめの防寒着は、以下の通りです。
・最初の一着は行動中に使いやすいフリース「マウンテンバーサマイクロ」
・休憩時/山頂での待機時に使うなら化繊の「R1ジャケット」
・1着ですべて対応したいなら、汎用性の高い化繊ジャケット「ポリゴン2ULジャケット」
それぞれ具体的におすすめウェアも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
メーカー | 商品名 | 重さ |
---|---|---|
パタゴニア | メンズ R1テックフェイス・ジャケット | 380g(M) |
パタゴニア | ウィメンズ・R1 サーマル・ジャケット | 337 g |
パタゴニア | R2テックフェイス・ジャケット | 480 g |
パタゴニア | レトロXジャケット | 774 g |
ノースフェイス | バーサマイクロジャケット | 280g |
ファイントラック | ポリゴン2ULジャケット | 210g |
マーモット | 1000 Ease Down Jacket | 240g |
登山用の防寒着の重要性
登山において防寒着は非常に重要です。いざというときに持っていないと命に関わります。
普通は夏に防寒を気にすることなんてないと思いますが、山は夏でも高所はかなり冷えます。夏に低体温症で死亡する遭難事故もありますので、通常の感覚でいると大きな失敗に繋がります。
自分に防寒着が必要か、必要ならどんなものが必要か考えて見ましょう。
夏山でも雪山でも街中でも使える
年間通して登山には防寒着が必要です。でもどんなものが必要なんでしょうか?
必要ないケースもあると思います。それを考えて見ましょう。
ケース1 夏の低山
夏の低山しか登らない場合、防寒着は基本的に不要です。
鈴鹿の御在所(1209m)では、7月の最高気温の目安は22度、最低気温は14度です。そもそも泊まりでなければ日中は20度近いので防寒は不要だと思います。
もしこのくらいの低山にテント泊や山小屋泊をするなら、朝は少し肌寒いので薄い防寒着はあった方が良いと思います。
(冬の低山ならこの標高でも1月の最高気温は0度以下なので、防寒着は必須です)
ケース2 夏の高山
夏の富士山では、山頂付近で最高気温9度、最低気温4度が目安です。
高山では夏でも防寒着が必要です。
夏の富士山の山頂付近では、いつも下調べをせずに震えている方が良くいますので、必ず用意しましょう。
防寒着の種類はダウン、化繊、フリースの3種類
防寒着は大きく分けてダウン、化繊、フリースの3種類です。
保温力はダウン>化繊>フリースです。
水に濡れた場合の保温力は フリース>化繊>ダウンです。
ダウンは水に弱いので汗をかく行動中には使用できませんが、休憩中や就寝中の防寒に最も優れています。
ダウンパンツについてはこちら
おすすめ防寒着(ダウン)
・保温力は最高(化繊やフリースよりも暖かい)
・濡れに弱く、濡れると保温力が激しく低下(ドライサックなど携行法も注意が必要)
・休憩中、就寝中に使いたい
ダウンパンツについては以下をご覧ください。
おすすめ防寒着(化繊ジャケット)
・保温力はなかなか暖かい(ダウンほどではないが、フリースよりも暖かい)
・濡れに強く乾きやすい(フリースほどは強くないが、ダウンより強い)
・通気性が良い
・フリースとダウンの中間なので、どんな場面でも使える
化繊ジャケットは濡れにも強く、フリースよりも暖かいのが特徴
値段はやや高いけど、1着で幅広く使えるのでトータルで安くすむとも言えます
おすすめ防寒着(フリース)
・保温力はそれなり(化繊やダウンに劣る)
・濡れに強く、行動中でも積極利用できる
フリースは行動中に着るのに最も優れたウェアです。
濡れにも強いので安心感があります。
私は一度ダウンが濡れるトラブルで痛い目を見てから、
夏期間はフリースを保温着として採用しています。
ただ保温能力は少し不足するのでバラクラバやネックウォーマーを合わせて使っています。
詳細はこちら↓↓
メーカー | 商品名 | 重さ |
---|---|---|
パタゴニア | メンズ R1テックフェイス・ジャケット | 380g(M) |
パタゴニア | ウィメンズ・R1 サーマル・ジャケット | 337 g |
パタゴニア | R2テックフェイス・ジャケット | 480 g |
パタゴニア | レトロXジャケット | 774 g |
ミズノ | ポーラテックハイロフトグリッドジャケット | 440g |
ノースフェイス | デナリジャケット | 630g |
ノースフェイス | バーサマイクロジャケット | 280g |
【総集編】おすすめの防寒着
ここでは他記事で紹介している防寒着の中から、
選りすぐりでおすすめなものを紹介します。
具体的に探しているジャンルが決まっている人は各記事の方がいろいろな商品を記載していますので、合わせてチェックください。
編集部での選出観点は5つ
・初心者が1着目に選ぶべき、お財布に優しい防寒着
・初心者が1着目に選ぶべき、長く使える防寒着
・春秋にも使える2着目に買うべき、防寒着
・冬の登山に向けて買うべき防寒着
・冬のテント泊で用意しておきたい防寒着
初心者が1着目に選ぶべき、お財布に優しい防寒着
ノースフェイス:マウンテンバーサマイクロジャケット
コスパ部門では街着としても使いやすく、
登山以外でも活躍できるノースフェイスの1万前後のフリースです。
安さだけで言えばもっと安い防寒着もありますが、初心者は登山を続けるかわからなかったり、頻度が少ない方もいると思います。
デザイン性を無視した格安のフリースは登山に行かないときにタンスの場所をとる邪魔な服ですが、普段着と兼用できるならおしゃれに楽しく使いこなすことができます。
マウンテンバーサマイクロジャケットは薄手のフリースだから、
特に夏に使う防寒着に向いているね。これも初心者に合っていそうだ。
ちなみにamazon、楽天ではレディースの方が安くなってることが多いよ
女性の方は要チェック!!
初心者が1着目に選ぶべき、長く使える防寒着
パタゴニア:R1ジャケット
登山を長く続けている人なら一度は聞いたことあるほどの人気モデル。
非常に軽量で吸湿発散性と伸縮性を備えコンパクトに収納できるのが特徴です。
R1とR2が特に人気ですが、R2は暖かすぎるので、初心者はR1の方が使用できる期間が長くなり、おすすめです。
パタゴニアのフリースは高いだけあって耐久性も悪くありません。
これから長く使っていくならR1ジャケットで決まりです。
パタゴニア公式:【送料無料】パタゴニア(patagonia) 【21秋冬】R1 Air Full-Zip Hoody(R1エア フルジップ フーディ)メンズ M BLK 40255
春秋から冬にも使える2着目に買うべき、防寒着
パタゴニア:R2ジャケット
春秋の早朝や冬の登山中まで、
夏よりも少し寒くなってきた季節に活躍するのがこのフリース
やはりパタゴニアは防寒着が強い。多くの人がおすすめする定番品です。
裏地:防風性バリヤーと吸湿発散性を備えた3.2オンス・ポリエステル100%(リサイクル・ポリエステル50%)のワープニット・メッシュ。ハイキュ・フレッシュ耐久性抗菌防臭加工済み。
・ファスナーの最上部は、ファスナーを締めた時に口に金属部が触れないような作りになっています。冬の寒さに合わせて作成されていて安心ですね。
・ ジッパー式チェストポケットが1つとハーネスの着用に対応するジッパー式ハンドウォーマーポケットが2つ付き、 カイロやグローブの収納もらくらくです。
パタゴニア公式サイト メンズ・R2テックフェイス・ジャケット
冬の登山に向けて買うべき防寒着
ファイントラック: ポリゴン2ULジャケット
冬登山の防寒着はフリースの保温能力では足りないことも多いです。
一方で歩き始めは防寒着なしだと寒すぎて帰りたくなります。
なので行動中も休憩中も使いやすい化繊ジャケットのポリゴン2ULがおすすめです。
リンクイベントと呼ばれる換気用のファスナーもあるので、温度調節して汗をかかないようにコントロールできるのもおすすめの理由です。
マウンテンハードウェアとかアークテリクスの化繊ウェアも良いのですが、価格面も考慮するとこちらが最もおすすめ。
冬のテント泊で用意しておきたい防寒着
マーモット:1000 Ease Down Jacket
冬のテント泊では基本的にダウンは脱ぐことがないので、
ベンチレーションとか余計な機能はあまり必要がありません。
なので余計な機能がなく軽量で暖かいマーモットのダウンがとてもおすすめです。
冬のテント泊では足元の冷えを感じるケースが多いのですが、そういった場合も上半身を暖めることで改善することが多いです。
足元へ血流を送り出すのは上半身なので、きちんと保温して快眠するようにしましょう。
まとめ
防寒着は目的に合わせて選びましょう。
・休憩中や山頂で使うなら「ダウン」
・登山中に使うなら「フリース」
・1着で両方の用途で使うなら「化繊」
コメント