テントを作っているブランドといえばアライテント。
そう言っても過言ではないほど高い認知度を誇り、テント購入の際は必ず候補の一つとして上がるブランドです。
その中でもエアライズシリーズは、シンプルなデザインながら季節に合わせたオプションを組み合わせることで、一年を通して活躍できるテントで、多くのユーザーから支持を得ています。
そんなアライテントとよく比較されるのが、同じく高い人気を誇るモンベルのステラリッジです。
今回はそんなエアライズの魅力とモンベルのステラリッジテントとの比較考察していきます。
エアライズ1・2の基本性能
エアライズは本体にフライシートを被せる二重構造をしているダブルウォールテントです。
スリーブのついた本体に、フレームを差し込むだけで自立するので、初心者の方1人でも素早く設営・撤収ができることが特徴です。
本体とフライシートの他に、フレーム・張り綱・ペグ・シームコート・補修用チューブが付属しています。
フライシートの耐水圧は、嵐がきても雨漏りがしないとされる20,000㎜。
正しく設営をしていれば、まず雨漏りはおこりません。
前室は、登山靴が置けるくらいの広さで、食事などの作業は不可能ではありませんが、めちゃくちゃ広いとは言えません。
また、フライシートには3種類があり、通常タイプと保温や耐風性能を高めた冬季専用のウィンターカバー、大きな前室を確保できるDXフライがあります。
このフライシートの使い分けによって、移動を伴う登山やその場に定着するキャンプなどシーンの違うアウトドアでもエアライズ一つで一年を通した使用が実現できるのです。
エアライズ1と2は、価格と重さ・サイズに違いがあります。
価格と重さに関しては以下の通りです。
テント名 | フライ込み価 格 | 重 量 |
---|---|---|
エアライズ1 | 56100円 | 1360g |
エアライズ2 | 61600円 | 1550g |
レインフライや冬季用のフライなどオプション品も完備です。
レインフライ | レインフライ | 冬 季 用 | 冬 季 用 | DXフライ | DXフライ | |
---|---|---|---|---|---|---|
テント名 | 価 格 | 重 量 | 価 格 | 重 量 | 価 格 | 重 量 |
エアライズ1 | 11,000円 | 390g | 15,400円 | 570g | 19,000円 | 690g |
エアライズ2 | 12000円 | 440g | 16200円 | 610g | 20000円 | 710g |
次に、設営時と収納時のサイズの違いは下記の通りです。
広さ | 広さ | |
---|---|---|
テント名 | 設営時 | 収納時 |
エアライズ1 | 間口100×奥行205×高さ100cm | 本体29×14cm フレーム38cm |
エアライズ2 | 間口130×奥行210×高さ105cm | 本体30×15cm フレーム38cm |
1は、1人で過ごすのにピッタリの広さがあり、収納時はとてもコンパクトです。
2は2.3人での使用はもちろん快適。
加えて、1とそこまで価格差がなく、広々としたスペースを利用したいという理由でソロの方が使用することも少なくありません。
エアライズの魅力
何と言っても設営・撤収のしやすさ。
また、フライシートの組み合わせで一年を通して使用することができるところも魅力です。
エアライズへのSNSの声
こんな風にMSRのフロントレンジと合わせて使う方もいらっしゃいました。
雨天時はタープ利用よりも快適そうですね。
涸沢カールはペグの打ち込みが困難です。
— 似顔絵マン@川の道プラス (@nigaoeman) October 8, 2020
まず場所を確保し整地してグランドシートを敷き、MSRフロントレンジを張り中にアライテントエアライズ2を入れて完成です。
エアライズ2が寝室、残りの半分のスペースは荷物置き場、雨天の際の食事場にもできます。
エアライズ2のフライシートは不要です。 pic.twitter.com/kwsBs3a9LC
モンベルのステラリッジとの比較
ステラリッジ1・2の基本性能
ステラリッジテントもエアライズ同様、本体にフライシートを被せる二重構造をしているダブルウォールテントとなっています。
現行のステラリッジテントは、組み立てたポールに本体を止めていく吊り下げ式タイプ。
軽量テントに多く採用されている仕様で、優れた耐風性と素早い設営・撤収のしやすさを兼ね備えていることが特徴です。
本体とポール1組の他に、張り綱4本・アルミペグ12本・ポール応急補修用パイプ1本が付属されています。
本体の上に被せるフライシートは別売りですので注意してください。
これはエアライズと同じですね。
耐水圧はエアライズのレインフライは20,000mmで優れているよ
モンベルのフライシートの性能でも十分だけど
フライシートの耐水圧は、15,000㎜と山岳用テントとして十分な性能を持っています。
しかし、前室のスペースは狭いので置ける荷物は限られてくるでしょう。
ステラリッジもまた、フライシートに種類があり使い分けることで一年を通して使用可能です。
通常タイプ以外に前室のスペースが広くできるエクステンドレインフライ、防寒防風性を高め、積雪期に対応できるスノーフライの3種類があります。
テント名 | レインフライ | エクステンド | スノー | |||
---|---|---|---|---|---|---|
ステラリッジ1 | 12,500円 | 340g | なし | なし | 17,500円 | 710g |
ステラリッジ2 | 13,500円 | 350g | 22,000円 | 587g | 18,500円 | 820g |
ステラリッジ1と2の違いも、価格と重さ・サイズにあります。
価格と重さに関しては以下の通りです。
テント名 | 価格・重量 | 重 量 |
---|---|---|
ステラリッジ1 | 27,500円 | 800g |
ステラリッジ2 | 29,200円 | 880g |
次に、設営時と収納時のサイズの違いは下記の通りです。
テント名 | 設営時 | 収納時 |
---|---|---|
ステラリッジ1 | 間口90×奥行210×高さ105cm | 本体29×13.5cm ポール41cm |
ステラリッジ2 | 間口130×奥行210×高さ105cm | 本体30×14.5cm ポール41cm |
1は、1人で問題なく過ごすことができ、収納時もコンパクトです。
2は2.3人での使用は可能ですがエアライズと同様で、1とそこまで価格差がなく、広くスペースを利用したいという理由で1より人気が高くなっています。
エアライズが優位な点
エアライズが優位な点は、フロアシートがグランドシートと一体になっていて厚いところです。
ステラリッジは、フロアシートが薄く、石の多かったり地面が濡れていたりすると心もとないです。
別売りのグランドシートで補えますが、設営・撤収に手間が増えてしまいます。
ステラリッジが優位な点
ステラリッジが優位な点は吊り下げ式な点です。
風が強いとスリーブ式はポールを通す作業が一気に難しくなります。
それに比べ吊り下げ式は、テント本体をペグなどで固定してから設営することができるので風のある日も楽に設営が可能です。
両者ともに気になる点
どちらも短辺出口なので、狭いテント場では張る場所に困らず便利ですが、それ以外多くの場合、出入りがやや不便です。
そのあたりは長編出口のトレックライズの方がおすすめです。
あとは有名なキャンプ場やテント場に行くと必ず他の人とかぶってしまう点です。
自分のテントがわからなくなってしまうこともしばしば。
しかし、裏をかえせばそれほど信用できるテントということですね。
エアライズとトレックライズの違い
トレックレイズは、3シーズンの使用を想定した居住性を重視したテントです。
保温性より通気性に重きを置いたタイプで、特に夏のような蒸し暑いシーズンでも快適に過ごすことができるように大きい出入り口や、ベンチレーションが施されています。
登山でも問題なく使えますが、山でのテント泊を楽しみたい方におすすめです。
トレックライズの基本性能
フライシートには通常タイプと前室を大きく確保できるDXフライシートの2種類あります。
テント名 | 価格・重量 | 重 量 |
---|---|---|
トレックライズ0 | 35,800円 | 1,250g |
トレックライズ1 | 42,200円 | 1,460g |
テント名 | 設営時 | 収納時 |
---|---|---|
トレックライズ0 | 間口205cm×奥行80cm×高さ100cm | 本体28×13cm フレーム38cm |
トレックライズ1 | 間口210cm×奥行110cm×高さ105cm | 本体30×14cm フレーム38cm |
続いて設営時、収納時のサイズです。
0は荷物の少ない方用で、1は一般的なソロ用と考えると良いでしょう。
極端にコンパクトになるわけではありませんがトレッキングやツーリングの際も問題なく持ち運べるサイズです。
テント名 | DXフライのみ | 重 量 |
---|---|---|
トレックライズ0 | 21000円 | 660g |
トレックライズ1 | 22,000円 | 760g |
トレックライズが優位な点
トレックライズが優位な点は入口の向きです。
トレックライズは入口が長辺側にすることで出入りしやすく、居住性が高くなっています。
また、前室も広いため、荷物も多く置けて比較的作業もしやすいでしょう。
エアライズが優位な点
エアライズは短辺側に入口が付いているおかげで風の影響を受けにくい点です。
また、複数人で使用しているときに出入りをする際、人をまたぐことがありません。
まとめ
耐水圧やスリーブ式と吊り上げ式など、多少の性能・仕様の違いはありますが、両者とも山岳用テントとして優秀でどちらを選んでも後悔することはありません。
好みで選んでよいでしょう。
ですが私が選ぶなら少しでも軽く設営が早いステラリッジを選びます。
初心者にとっては使用者が多いということは、それだけ情報を入手しやすいので、困ることが少ないからです。
しかし、両者ともキャンプ場やテント場で他の人とかぶりますが、ステラリッジの方が圧倒的に多いので、できるだけかぶりたくない方はエアライズの方をおすすめします。
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