「登山保険、結局どれを選べばいいの?」と聞かれると、正直に答えたくなります。
なぜなら、登山頻度と雪山に行くかどうかで、選ぶべき保険は明確に変わるからです。
私自身はここ数年、ここヘリ(GPS+プラン)+YAMAP外あそびレジャー保険の組み合わせで落ち着いています。
雪山にも行く立場で「これ以外の選択肢はない」と思っている理由も含めて、率直に書きます。
ただし、全員が同じ組み合わせを選ぶ必要はありません。
年数回しか登らないなら、1日ごとの保険で十分です。
この記事ではタイプ別に「これを選べ」と勝手な結論を出します。

異論は多いに認める。
ぶっちゃけYAMAPの保険を選んだのは申請が楽だったから
この記事でわかること
・登山保険を選ぶ2つの軸(登山頻度と雪山の有無)
・タイプ別おすすめ保険の結論(7パターン)
・ヤマノが「ここヘリ+YAMAP」を選ぶ具体的な理由
・主要保険の費用・補償額一覧比較表
まず知っておくべき「遭難費用の現実」
登山保険を考える前に、遭難したときの費用感を整理しておきます。
一般的な警察・消防の救助活動は無料ですが、民間ヘリコプターの出動費用は1回で数十万~300万円以上になることがあります。
※費用は地域・出動時間・捜索規模によって大きく異なります。(長野県などでは民間委託、山岳遭難防止対策協会、二次捜索など、警察・消防でも実費発生ケースはあります)
山岳救助隊の活動費用(宿泊・食費・交通費など)も請求される場合があり、単独での転落・道迷いであっても費用は同様です。
さらに怖いのは、費用が「後払い」ではなく、救助開始前に立替を求められるケースがある点です。
手元に数百万円の現金がない人が大半で、その意味でも保険は「万が一に備える」ではなく、登山の前提装備といえます。

「通報が遅れて手遅れになる」ケースの原因のひとつが、救助費用への恐れです。保険さえあれば、そのためらいがなくなります。保険料よりもその心理的効果が大きいと感じています。
タイプ別おすすめ登山保険【結論】
保険を選ぶ軸は2つです。①登山頻度(年数回 or 月1回以上)と、②雪山・アルパインに行くかどうか。この組み合わせで選ぶべきものはほぼ決まります。
年1~3回、日帰り~小屋泊、雪山なし → YMAP外あそびレジャー保険(580円/7日)
結論:YMAP外あそびレジャー保険が有力候補です。
7日で580円、捜索・救助費用最大300万円。
この価格で最大300万円のレスキュー費用と最大30万円のケガを補償なので、コスパは最高水準です。
雪山・アルパイン・バックカントリーにも対応しており、活動の幅が広がっても対応可能です。
スキー・スノボ(バックカントリー含む)やキャンプなどのレジャーも補償対象
年間の登山回数が極端に少ない人におすすめです。

例えば毎週登山をするような人は逆に割高になるので、
後で紹介する年間プランの方が良い
YMAP外あそびレジャー保険
・保険料:580円
・捜索・救助費用:最大300万円
・雪山・アルパイン・バックカントリー:対応
・ケガ・入院補償:最大30万
・公式:https://yamap.com/insurance/sotoasobi
チェックポイント
積雪期登山・バックカントリー等にも対応していますが、危険度の高い山岳活動は条件や対象外項目があるため、加入前に必ず公式条件を確認してください。
月1~2回登山、雪山なし → やまきふ共済会(4,000円/年)
結論:やまきふ共済会(一般会員)が有力候補です。
年間4,000円。捜索・救助費用が登山計画書提出時は1000万円と高額なのが凄い。

実際に数年前にアンケートをとった時はモンベルとやまきふ共済会が強かった
年会費の一部は登山道整備や遭難対策費用等に充当し、将来にわたって安全登山を楽しむための環境整備に貢献できるのも地味に嬉しい。

注意点として雪山やバックカントリー行くなら保証対象外になるから、
注意してね

登山計画書の提出がないと、道迷いや病気・疲労が保証対象外になってしまうという極端な特徴を持っている。安全意識の高い登山者がとくする仕組み。
YMAP外あそびレジャー保険
・年間保険料:400円
・捜索・救助費用:最大1000万円(登山計画書提出時)
・雪山・アルパイン・バックカントリー:非対応
・ケガ・入院補償:なし(死亡保険10,000円)
・公式:https://yamap.com/insurance/sotoasobi
月1回以上、雪山・アルパイン・縦走あり → やまきふ共済エキスパート会員(10,000円/年)
結論:やまきふ共済会 エキスパート会員が有力候補です。
年間10,000円で捜索・救助費用が最大1,000万円(登山計画書提出時)。これは個人向け登山保険としては高水準の補償額の補償額です。
雪山・クライミング・バックカントリー全対応、入院2,000円/日、個人賠償責任1億円も付いています。
注意点は、「登山計画書を第三者(家族・警察等)に提出する」ことで1,000万円に拡大されるという条件。
未提出だと500万円になります。逆にいえば、計画書提出の習慣がある本格的な登山者なら最強の保険です。

登山計画書の提出は安全対策の基本でもあります。提出することで補償が倍になるなら、やらない理由はありません。ヤマレコやYAMAPでの計画書提出でも対象になります。
ちなみに山岳活動のカバー範囲の広さを重視するなら、モンベル山岳保険も有力候補になります。
ただし保証が手厚い分保険料も高額になるので、ご自身がより危険度の高いアクティビティをするなら検討という印象です。
・年間保険料:10,000円
・捜索・救助費用:最大1,000万円(計画書提出時)/ 500万円(未提出時)
・入院補償:2,000円/日
・個人賠償責任:1億円
・雪山・アルパイン・バックカントリー:対応
・公式:https://www.yamakifu.or.jp/
ソロ登山メイン、雪山あり → ここヘリ+YAMAP外あそびレジャー保険(私の選択)
結論:ここヘリ(GPS+プラン)+YAMAP外あそびレジャー保険の組み合わせが私の選択です。
ここヘリは「保険」ではなく「専用発信機の電波を利用した位置特定サービス」です。小型GPS発信機を携帯することで、万が一の際にヘリが迅速に位置を特定して出動できます。ソロで雪山に行く身にとって、「見つかるかどうか」は最優先事項です。
費用は13,200円/年(初回のみ入会金3,300円別途)+YAMAPの5,840円で、合計約19,000円/年。
安くはありません。それでもこの組み合わせを選ぶ理由は、後の章で詳しく説明します。
家族・子連れ登山 → YAMAP家族プラン(15,730円/年)
結論:YAMAP外あそびレジャー保険の家族プランが有力候補です。
家族全員を1つの契約でカバーできる家族プランは15,730円/年。
個人5,840円×人数で加入するより割安になる家族構成であれば選択肢に入ります。
子どもは特に転倒・ケガのリスクが高く、傷害補償(最大30万円)が付いている点も安心です。
X上では楽天損保の家族プランも「月1,020円程度で民間ヘリ救助対応」と好評の声がありますが、詳細な補償内容は公式サイトで確認の上、YAMAPと比較してください。
本格アルパイン・クライミング → やまきふエキスパート+ここヘリ
結論:やまきふ共済エキスパート会員(10,000円)+ここヘリ(13,200円)の組み合わせが有力候補です。
アルパインルートやアイスクライミングでは、捜索・救助費用が最大規模になるリスクがあります。
補償上限1,000万円のやまきふエキスパートに加えて、ここヘリで早期発見も確保する。
費用面では年間約23,000円(初年度26,000円)になりますが、リスクに見合う保護費です。
主要登山保険の比較表
各プランの費用・補償内容をまとめます。加入前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
| 保険名 | 年間費用 | 捜索・救助費用 | 雪山対応 | ケガ補償 | おすすめタイプ | 詳細 |
| 山と溪谷の登山保険 | 3,300円 | 300万円 | ○ | なし | 年数回・雪山なし | 詳細を見る |
| YAMAP外あそびレジャー保険(年間) | 5,840円 | 300万円 | ○ | 最大30万円 | 月1?2回・全般 | 詳細を見る |
| YAMAP外あそびレジャー保険(7日間) | 580円 | 300万円 | ○ | 最大30万円 | 年1?2回・単発 | 詳細を見る |
| やまきふ共済 一般会員 | 4,000円 | 1,000万円※ | ○ | なし | 捜索特化・コスパ重視 | 詳細を見る |
| やまきふ共済 エキスパート会員 | 10,000円 | 1,000万円※ | ○ | 入院2,000円/日 | 雪山・アルパイン | 詳細を見る |
| ここヘリ GPS+プラン | 13,200円† | 位置特定サービス | ○ | 保険外 | ソロ・雪山(保険と併用) | 詳細を見る |
| モンベル山行保険(短期基本) | 1,000円? | 50万円 | ○ | なし | 年数回・入門 | 詳細を見る |
| モンベル山岳保険 F131(年間) | 15,460円 | 救援500万/捜索200万 | ○ | なし(就業中対象外) | 雪山・クライミング | 詳細を見る |
(雪山対応の中でどこまでが対象かは各サイトで問合せを推奨します)
※やまきふ共済の1,000万円は登山計画書を第三者に提出した場合。未提出時は500万円。
†ここヘリは初回のみ入会金3,300円が別途必要。
より詳しい補償条件・プラン選択は、当サイトの保険比較ページでシミュレーションできます。
→ 登山保険比較サービス(yamano-media.com)
登山頻度・雪山の有無などを選択すると、おすすめ保険を絞り込めます。
ヤマノが「ここヘリ+YAMAP」を選んだ理由
私の構成は以下の通りです。
・ここヘリ GPS+プラン:13,200円/年(初年度+入会金3,300円)
・YAMAP外あそびレジャー保険:5,840円/年
→ 合計:約19,000円/年(初年度22,300円)
「高くない?」と思うかもしれません。正直、高いです。それでもこの組み合わせを選ぶ理由を説明します。
理由①「見つからなかったら費用が出ても意味がない」
保険は「費用を補填するもの」ですが、そもそも発見が遅れれば助からないケースがあります。
特に雪山やバリエーションルートでは、夜間の低体温症リスクが高く、捜索が翌日以降にずれ込むだけで生死が変わります。
ここヘリのGPS+プランは、携帯した発信機の信号をもとにヘリが迅速に位置を特定します。
「山のどこかにいる」を「この地点にいる」に変えてくれる。保険で費用は払えても、時間は取り戻せません。
X上でも「ソロで雪山に行くなら位置特定サービスは必須」
「ここヘリがあれば家族も安心できる」という声を多く見かけます。特にソロ登山者からの支持が厚い理由がここにあります。
理由②YAMAPとの連携で手間がない
YAMAP外あそびレジャー保険は、普段使っているYAMAPアプリから申込・管理ができます。山行ごとに保険証書を探す必要なく、アプリを見れば補償状態が確認できる。
雪山・クライミング・バックカントリーまで対応した補償内容で年間5,840円は、同等の補償を提供する他社と比較してもコスパが高い水準です。
ケガ補償(最大30万円)が付いているのも、転倒・打撲といった軽微な事故に対応できる点で実用的です。
理由③「保険+位置特定」の二段構えが最も安全
ここヘリは保険ではないため、傷害補償や入院補償はありません。
一方でYAMAPだけでは「位置を迅速に特定する手段」がない。この2つは補い合う関係にあります。

「自然の前では臆病であれ」というのが私の口癖です。19,000円を惜しんで「もし」のときに後悔するくらいなら、払える費用で最大限の備えをしておく。それがソロ登山者の責任だと思っています。
ここヘリの注意点
ここ数年でここヘリの年会費は値上がりしており、「7,000円払う価値があるか」という声も出ています。
iPhoneの衛星SOSやGarmin inReachなど、別系統の緊急通信手段を併用・比較する人も増えています。

実際値上げを公表したとき、結構なひとがSNSで俺はやめるぞと声を上げている光景も見られました。
費用が気になる場合は、まずYAMAPやまきふの年間保険だけから始めて、ソロ・雪山の頻度が増えたらここヘリを追加する流れも現実的です。
もっと詳しく比較したい方へ
この記事で紹介した保険以外にも、日山協山岳共済・モンベル各種プラン・楽天損保家族プランなど、登山スタイルによって有力な選択肢があります。
当サイトでは、登山頻度・雪山の有無・ソロかどうかなどの条件を選択してプランを絞り込める登山保険比較サービスを公開しています。
yamano-media.com/blog/hoken/
保険料・補償額・雪山対応可否をまとめた比較表で、自分に合ったプランを探せます。加入前の最終確認にもご利用ください。
まとめ:結論の早見表
最後にタイプ別の結論を一覧でまとめます。
| あなたのタイプ | おすすめ保険 | 年間目安 |
| 年1?3回、雪山なし | 山と溪谷の登山保険 | 3,300円 |
| 年1?2回、単発で加入したい | YAMAP 7日間プラン | 580円/回 |
| 月1?2回、雪山なし | YAMAP外あそびレジャー保険 | 5,840円 |
| 月1回以上、雪山・縦走あり | やまきふ共済 エキスパート会員 | 10,000円 |
| ソロ登山メイン、雪山あり | ここヘリ + YAMAP(ヤマノの選択) | 約19,000円 |
| 家族・子連れ | YAMAP外あそびレジャー保険 家族プラン | 15,730円 |
| 本格アルパイン・クライミング | やまきふエキスパート + ここヘリ | 約23,000円 |
登山保険は「入ればどれでも同じ」ではありません。捜索費用の上限額、雪山対応の有無、傷害補償の有無で、いざというときの保護レベルが大きく変わります。
最低限「捜索・救助費用300万円以上」をカバーする保険に加入することを前提に、登山スタイルに合わせて選ぶと良いと考えています
「どれにすればいいか迷う」という場合は、当サイトの保険比較ページを活用してください。



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