今日のテーマはツェルトです。
皆さんはツェルトという簡易テントになる道具を知っていますか?
下山困難になる場面はある日突然やってきます。
それは突然の悪天候やパーティメンバーの怪我かもしれません。
あなたはそんなときに備えて準備をしていますか?
ツェルトというのはソロ登山をする人やパーティリーダーの方には必ず持っておいて欲しい必携装備なのです。
しかし知らない人がかなり多いのでぜひ知っておいて頂きたくこの記事をまとめました。
ツェルト泊はテント泊に比べてやり方を知っていないとなかなかできないものです。より軽くを目指すULハイクの志向では、ツェルトの活用はとても役立つんだ
▼この記事の動画版もあるので、もし良かったら流し聞きでどうぞ!▼
完全初心者向けの内容としています。
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そもそもツェルトって何?
普通のテントを更に簡易化したテントで普通のテントとは区別してツェルトと呼びます。
緊急用ビバークのために利用され、常に携帯することが良いとされています。
その中でも2種類に分かれて以下の2つに分類されます。
①完全に非常用のビバークに特化した、ポンチョのように被るもの
②テントのように寝転んで中に入れるもの
よほど軽量化にこだわるのでなければ、ポンチョタイプよりテントタイプの方が利用用途が多いので、テントタイプをおすすめします。
簡易的なテントなので、非常に軽量なものが多く、ウルトラライト志向の登山家たちにも愛されています。
通常、ツェルトと呼んだときには、②のテントのように設営ができるものを指すことが多いので、本記事でもこちらで紹介します。
設営ができるものの方が大きいので、ポンチョのように使うこともでき、汎用性が高いのです。
ツェルトはなぜ必要なの?
ツェルトはソロ登山や雪山登山をする人や
パーティリーダーの方なら必須の装備です。
記事の中で解説するけど、例えば必要になるのはこんなケース
一番の用途は下山困難時にくるまることで体温の低下を防ぎ、生存率をあげるためのものです。
数百gのペラペラ一枚で何が変わるのと思うかもしれませんが、実際に被ってみると驚くほど暖かいことに気づきます。
ツェルトの使用用途は6つ
1:張る(設営する)
テントの代わりとして使ったり、緊急時のビバークとして使います。
積極理由するなら大きい方が良いですが、緊急時しか使わないなら丈夫さはあまりいらないかもしれません。
丈夫さを求めると生地も厚く重くなるので、持ち歩くのが大変です。
ちょっとマニアックな話をすると積雪期の雪洞やイグルー泊にも使えます。
設営の仕方は非常に重要なので、後半で解説します
2:かぶる
悪天候時の一時的な避難。設営困難な場合のビバークに使います。
被るだけと侮ってはいけません。
雪山登山のホワイトアウト時など、ツェルトに大勢で入るとかなり暖かいです。
実際の山では風でバタついて慣れていないと上手く入れなかったりするので、練習しておくといいですね。
アライテントのスーパーライトツェルトに入ってみると、大人6人が入れました
お尻で布を巻き込んで内側に入れるのがコツです。
3:くるまる
こちらはファーストエイドとして、低体温症となった要救助者への使用です。
ツェルトにダウンなどの防寒着と共に救助者を包みこみ保温します。かなり保温効果が高くなります。
実際に実地検証として、厳冬期の唐松岳で風速10mを超える強風の中、ツェルトにくるまってみると、想像以上に温かくて驚きました。
その時にわかったのは、冬はアイゼンを履いているので、底面に穴をあけやすい。強風の中くるまるのはバサバサして少し難しいということです。
4:運ぶ
こちらは冬に自力で歩けない傷病者をソリのように運ぶときに使います。
出番があることはほとんどありませんが、覚えておくと便利です。
5:トイレや着替えの目隠しとして
登山道でトイレがなくどうしても用を足す必要がある場合があります。携帯トイレをもって目隠しとしてツェルトを利用することが推奨されています。
また、女性の方で着替えに利用する方もいらっしゃいます。
また、骨折や傷病者への手当て時に下に敷いたり、悪天候時の手当てや人が多いときに視線を遮るために使います。
着換えやトイレ時に隠れるときにも使えます。オレンジ色だと目立ちますが 笑
6:雨避けやタープの代わりに
テント泊のときに合わせて持って行き、タープの用に使ったり、荷物を外置きにして、ツェルトで雨の侵入を防ぐような使い方をすることができます。
テント泊のときに合わせて持って行き、タープの用に使ったり、荷物を外置きにして、ツェルトで雨の侵入を防ぐような使い方をすることができます。
テント泊におすすめのツェルト
結論から言うと、ファイントラックのツェルトロングがベストです。
タイトルにある230gというのは、
ヘリテイジのツェルトのこと。
ただしここまでの軽量化は初心者向けじゃないので、
特におすすめなのは、340gのツェルト2ロング
>>【徹底比較】おすすめの登山用ツェルト(非常用&ツェルト泊用)
【230g】ツェルトよりもストイックな軽さのストックシェルター
もっと軽くを目指すストイックな方は、ストックシェルターがおすすめです。
ベンチレーションがないモデルは、ツェルト泊の経験なしに使うのは難しいので、より上級者向けになります。
ツェルトにも飽きた人のためのビビィサック
ツェルトよりも重さはありますが、まるで寝袋のようなビビィサックで登山をしたら、注目されること間違いなしです。
変わった登山をしてみたい方におすすめです。
ツェルトの設営方法
ツェルトの設営方法について考えてみました。
ツェルトはきちんと張れば、ペグダウンをしっかりしていないテントよりは風に耐えられるようになります。
設営の仕方を覚えておきましょう。
私のツェルト泊での失敗体験
雨に沈んだツェルト
雨のツェルト泊で失敗したこともありました。
ありの大群と寝た夜
アリの巣の近くに設営してありだらけになったツェルト泊もありました。
私が初めてツェルト泊をしたのは、鳳凰三山の縦走でした。テント泊とありますが、ツェルト泊でした。
夏の絶景のツェルト泊
2020年も雲ノ平でツェルト泊をしていました。雲ノ平キャンプ場は夕日がきれいなので、ぜひ行ってほしい場所です。
好きすぎて2019年と2年連続で行っています。
冬のツェルト泊
初めての雪山ツェルト泊
ツェルトで雪山!?と思うかもしれませんが、装備次第で厳冬期のツェルト泊も十分可能です。八ヶ岳(赤岳鉱泉)で検証してきましたので、是非ご覧ください、
-15度の厳冬期でもツェルト泊はできる
おすすめのテント場
私が訪れたテント場を中心に情報をまとめています。
いつかいきたいテント場を見つけておきましょう。
やっぱりテントがいいなと思った方はこちら
ツェルトは遭難対策としても優秀です。他の遭難対策方法はこちら
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