登山用のテントは色々なメーカーから出ていて、初めて買う場合はどこのメーカーの物を買えばよいか迷ってしまいますよね。
そんな色々あるテントメーカーの中で、今回はダンロップの登山用テントについて紹介します。
ダンロップのテントは50年近い歴史があり、日本で生産されている丈夫さが魅力のテントです。
軽量コンパクトがテントの主流なので、逆に気になりますよね。
今回はそんなダンロップの登山用テントについて紹介するので、選ぶ時の参考にして下いね。
ファンの年齢層はやや高め
ダンロップのテントを使っていると、
熟練者の登山者から「分かってるね」と褒められます
ダンロップの魅力は耐久性
最近の人気の軽量性は同社の「プロモンテ」のテントとして展開しているよ
この記事の結論
ダンロップのテントは
・初めてのテント泊用ならコンパクトでタフな「VS22」
・二人で使うなら出入り口が2か所にある「VS22A」
・一人用ならコンパクトで冬山でも使える「VS12」
テント選びの総集編
他の切り口で探したい方はこちらもチェック
【メーカ別】
・ニーモ / ファイントラック /アライテント /ゼログラム
プロモンテ /ネイチャーハイク / ノースフェイス / ムラコ
オクトス / ヘリテイジ / MSR
【マニアックテント】
・230g~340g ツェルト泊
・空飛ぶハンモックテント
【選び方別】
・安さで選ぶ「一万円以下のテント」
・軽さで選ぶ「1kg以下のテント」
ダンロップのテントの歴史
ダンロップのテントの歴史は古く、50年近い歴史があります。
当時から耐久性が高いということで、ヒマラヤの遠征隊にも使われていました。
また、現在40代、50代の方で学生時代に登山部に所属していた方は、共同で使うテントにダンロップV6を使っていた、という方は多いのではないでしょうか。
ダンロップのテントは、丈夫さが売りで他メーカーのテントよりも厚い生地を使い、メンテナンスも長期間にわたって受け付けているなど、長く愛着を持ってテントを使いたい方に向けたモデルを現在でも作り続けています。
丈夫だと縦走など何泊かする時でも、途中で破れなどのリスクが少なります。
ダンロップのテントの特徴
ここではダンロップのテントの特徴について記載していきますね。
重さ
VSシリーズの重さはペグなど全てを含めて、1人用のVS12で1,770g、2人用のVS22で1,870gです。
最近の1人用テントは1,000~1,500gなので、やや重たくなっています。
丈夫にするために生地が厚いので仕方がないですね。
しかし、ボトム部が丈夫なので、グランドシートを敷く必要がありません。軽量なテントでグランドシートを使うことを考えれば、その差は縮まります。
耐久性
耐久性の高さは、ダンロップテントの特徴の1つです。
まず、ボトムには75デニールの太い糸を使っています。インナーテントにも30デニールの糸を使い、リップストップにすることで、破れたりほつれたりしにくくなっています。
また、日本製の生地を使い日本で作られているので、ほつれたりした際の修理もしっかりと行えるのも、耐久性が高いうちの1つです。
利便性
ダンロップのテントは、前室がテントの長手方向にあるので、前室が広く利便性が高くなっています。
またVS-Aシリーズは、出入り口が2つあるテントで、複数人で使用する場合にはとても便利です。
出入り口が2か所にあると、暑い時期などは風が通り涼しく過ごすこともできます。
耐天候性
ダンロップのテントは吊り下げ式です。
吊り下げ式は風に弱いとされていますが、ダンロップのテントはインナーテントの形状を工夫することで、風にも強くなっています。
また、多くのテントは素材にナイロンを使っていますが、ダンロップのテントはポリエステルを使っています。ポリエステルはナイロンに比べて水を含みにくい特徴があり、耐水性も高くて乾きやすい特徴があります。
また、紫外線にも強く、生地が劣化しにくいので長く使うことができます。
良く比較されるプロモンテのテントとの違い
ダンロップのテントには、今回紹介するVSシリーズの他に、プロモンテブランドのVLシリーズがあります。
プロモンテのVLシリーズは、軽量コンパクトを特徴としたモデルです。
1人用モデルは1,340gと、VSシリーズよりも400g近く軽くなっています。
ボトム部分とフライシートは、生地は薄いですがポリエステルを使っているので、耐天候性も高いので軽量テントを探している方はこちらを検討しても良いでしょう。
ダンロップのテントを選ぶメリット・デメリット
ここではダンロップテントのメリットと、デメリットについてまとめました。
デメリット
まずはデメリットからです。
生地が厚いので1,770gとやや重たい
ダンロップのテントは、生地を厚くして丈夫に作ってあります。
そのため、他メーカのテントと比べてやや重たいデメリットがあります。
テントのボトム部分が丈夫なので、グランドシートを持ち運ぶ必要がないメリットもあります。
前室が広いので、設置にスペースが必要
ダンロップのテントは長手方向に出入り口があります。
そのため、やや広い設置スペースが必要です。
テント場によってはあまり広いスペースが取れないこともあるので、設置する時には注意が必要です。
カラーがやや地味
色がやや地味なので、派手な色が好きな方にはあまり向かないかもしれません。
ですが、色は好みなので地味な色が好きな方には良いかもしれませんね。
メリット
次にメリットです。良い面はたくさんありますが3つ紹介しますね
丈夫で耐久性が高いので長く使える
ダンロップテントの最大のメリットは、丈夫で長く使えるところです。
生地は通常の登山テントの倍ほどの太さの糸を使い、素材にポリエステルを使うことで、耐水性が高くて紫外線にも強くなっています。
また、修理にも長期間対応しているので、愛着を持って長く道具を使うことができます。
前室が広いので、テント外に荷物を置きやすい
ダンロップテントの出入り口はテントの長手方向に設けられています。
そのため、テントの外に荷物を置きやすく、テント内を広く使うことができます。
また、雨の日の炊事や準備の時には、前室が広いと行いやすいのも大きなメリットです。
入口が2つあるモデルは、複数人で使う場合便利
VS-Aモデルは、入り口が2か所にあります。
複数人で使う場合に使いやすいのはもちろん、前室も2つあるのでかなり使い勝手が良いです。
複数人で使う場合に便利なのはもちろん、1人で使っても、あまり必要のないものは出入り口と反対に置くなどできるので、ソロメインの方も1度検討してみましょう。
軽量コンパクトなモデルは、持ち運ぶ際にメリットを感じるテントです。
ダンロップのテントは耐久性や利便性が高く、設置した後にメリットを感じられるテントです。
ダンロップのテントの使用感・クチコミ
ここでは実際に使っている人のクチコミをまとめました。
使っている方々のクチコミなので、選ぶ時の参考になりますよね。
悪い口コミ
まずは悪いクチコミからです。
悪いクチコミはほとんどありませんでした。
気に入った点は、軽量、コンパクトさです。使ってみて気になった点は、山岳用だからなのか保温性が高く、室内が暑い。通気が、入り口側のネットと反対側の小さい通気口だけなので夏場は厳しいと思う。あと入り口のファスナーが下から上に開くタイプなので、寝る時に上側を少し開けて通気ができない。価格が高いが両方に出入口のあるタイプにすればよかったと反省。春、秋用に割り切ることにした。
amazonレビューより VS-22
生地が厚いので真夏などは暑いみたいです。
標高の高い所で使う分には問題無いと思いますが、低山メインで使う場合は注意が必要ですね。
良い口コミ
次に良いクチコミです。
各メーカーがテントの軽量化を進めていますが、ほぼ100%ボトム生地も薄くなっています。ダンロップはボトムが70Dですからグランドシートを必要としません。雪山でボトムが痛む心配が無いなら別ですが、テントの使用の多くはスリーシーズンです。グランドシートの重さをプラスすると重量差は相殺されます。更に重要なのは稜線などでの暴風時にグランドシートを固定する手間です。これは体験すれば分かります。
こうして考えると軽量化に特化したボトムの薄いテントはユーザー目線で命を守る事を第一に考えているのか私には疑問です。
昔のダンロップに較べ様々な改良を加えている点も評価出来ますし山岳テントとしてはオンリーワンだと思います。
amazonレビューより VS-22
山のテント場ではアライテントやニーモなどが多く見られますが、ダンロップはマイナーな部類でそんなに見ることはありません、しかし歴史も古くかなり本格的なテントだと思います。今までアライテント、ニーモ共に使用したことがありますが、特にダンロップのテントが優れていると感じるのは丈夫さです。
確かにその分重量増になりますが、山での信頼性を考えれば許容できる範囲内です。
価格的にも他のテントと比べ割安ではないでしょうか。
amazonレビューより VS-22
冬だけの徒歩キャンパーなので、軽量で保温性があるテントを探していました。
amazonレビューより VS-12
ダンロップってタイヤの印象しかないのですが、そのためか保温性は抜群なので重宝しています。
夏場はメッシュ生地のテントを使用していましたが、秋冬の使用をイメージしてこちらを購入しました。出入り口二箇所はとっても便利です。日中の暑い時間帯も風が抜けるのでお昼寝に快適です。2022年9月後半に坊ガツルに宿泊したとき同行者はメッシュテントで寒さに震えてましたが、私は朝まで快適でした。もちろん個人差はあるでしょうが目安にはなると思います。後は2kgオーバーの重量が許せるかどうかですね。
amazonレビューより VS-22A ロング
良いクチコミは本当に多かったです。
やはり、丈夫という口コミが多いです。
両側出入り口のテントは風の通りが良いのは目からうろこ。夏の高山は急に気温が下がるもの。そんな時生地が厚く保温性も高いので、幅広い天候で安心して使えますね。
総評
悪いクチコミは少なくて、良いクチコミはとても多かったです。
丈夫で長持ちというのはもちろん、生地が厚いので保温性が高くて良い、という口コミも多かったです。
また、両側入口の利便性の高さに満足感が高いようです。
みなさんも選ぶ時の参考にしてくださいね。
ダンロップのテントは冬に使用できるか?
ダンロップのテントは冬でも使うことができます。
生地が厚く保温性が高いのはもちろん、冬用のフライシートもオプションで用意されています。
また、アイゼンやワカン、ノーシューなどテント内に入れにくい装備が多くても、前室が広いので問題無く置くことができます。
ダンロップのテントの選び方
ダンロップのテントは、大きく分けて二つのシリーズがあります。
1つは片側入り口モデルのVSシリーズ。もう1つは両側入口モデルのVS-Aシリーズです。
居住性や利便性を優先する場合はVS-Aシリーズを、コンパクトさを優先する場合はVSシリーズを選ぶと良いでしょう。
ダンロップのおすすめテント
ここではダンロップのそれぞれのモデルについて解説していきます。
選ぶ時の参考にしてくださいね!
ダンロップ:VS22(T) コンパクトアルパインテント ライトブラウン 2人用
ダンロップの2人用テントで人気があるのがVS22です。
2人用のテントは2人で使うこともできますが、1人でやや広めに快適に使うにも向いています。また、通常モデルよりも20cm長いロングモデルもあります。
2人で使うのはもちろん、1人での長期縦走などに使うのにもおすすめです。
重さ :1,870g(ペグなどを含めた総重量)、1,935g(ロングモデル)
人数 :1~2人
フロア面積:2.46m2 、2.7m2 (ロングモデル)
前室面積 :約0.615m2
収納サイズ:本体/約4.4ℓ、ポール/43×9.5cm(ロングも同じ)
構成素材 :フライシート/30Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
インナーテント/30Dポリエステルリップストップ(通気撥水加工)
グランドシート/75Dポリエステルタフタ(ポリウレタン防水加工)
ダンロップ:VS22A(T)、VS32A~52A コンパクトアルパインテント 両入口
VS22Aは、両側に出入り口があるタイプです。
2人で使う場合はとても利便性が高く、出入りが楽なのはもちろん、広い前室も2つあります。
また、あまり使わないものは片側の前室に置き、反対を出入り口専用にすることもできます。
暑い時には両方の出入り口を開けることにより、風が通り抜け涼しいというメリットもあります。
ラインナップも多く2人用から5人用まであり、使う人数に合わせてテントを選ぶことができます。
利便性を重視する方や、ベースキャンプ的な使い方をする方におすすめです。
両側に出入り口があるモデルは珍しい。
1度使うと、利便性の高さに驚くはずです。
重さ :2,100g(ペグなどを含めた総重量)、2,175g(ロングモデル)
人数 :1~2人
フロア面積:2.46m2 、2.7m2 (ロングモデル)
前室面積 :約0.615m2 ×2か所
収納サイズ:本体/約4.4ℓ、ポール/43×9.5cm(ロングも同じ)
構成素材 :フライシート/30Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
インナーテント/30Dポリエステルリップストップ(通気撥水加工)
グランドシート/75Dポリエステルタフタ(ポリウレタン防水加工)
ダンロップ:VS12 コンパクトアルパインテント 1人用
VS12は、1人用の登山テントです。
VSシリーズの耐久性と、ポール径を他モデルよりやや細くすることで、コンパクトさと軽さも合わせたモデルです。
1人用のテントだと狭くなりがちな室内も、広い前室があるので外におけるものは外に置いて、室内を広く使うことができます。
また、別売りの冬用のフライシートなどを使えば、冬期も使うことができます。
ソロで登山を行う方におすすめのモデルです。
重さ :1,550g(ペグなどを含めた総重量)
人数 :1人
フロア面積:1.845m2
前室面積 :約0.615m2
収納サイズ:本体/約3.8ℓ、ポール/43×9.5cm(ロングも同じ)
構成素材 :フライシート/30Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
インナーテント/30Dポリエステルリップストップ(通気撥水加工)
グランドシート/75Dポリエステルタフタ(ポリウレタン防水加工)
ダンロップ:VK60 コンパクトアルパインテント 6人用
VK60は、グループ登山を行う方に向けた6人用の登山テントです。
ナイロンを使った本体に、これまで紹介したモデルと同じく、35Dや70Dなどの太い糸を使った丈夫さが特徴です。
また、出入り口が2か所にあり、前室も2つあるので利便性も高くなっています。
6人用ですが、4人で広めに使ったり登山以外にもキャンプで使ったりと色々な使い方ができます。
重さ :4,350g(ペグなどを含めた総重量)
人数 :6人
フロア面積:5.46m2
前室面積 :約0.715m2 ×2か所
収納サイズ:本体/約55×32cm、ポール/55×φ8cm
構成素材 :フライシート/30Dナイロンリップ(ポリウレタン防水加工)
インナーテント/30Dナイロンリップ(通気撥水加工)
グランドシート/75Dナイロンタフタ(ポリウレタン防水加工)
ダンロップ:V-6 タフコンディションアルパインテント
V-6は冬山でも使えるグループ登山向けのテントです。
やや低いシルエットとフレーム構造で、風に強い作りになっています。
また、VSシリーズ同様ポリエステルを使い、太い糸を使っているので耐久性も高くなっています。
2か所の入り口がある利便性の高さはそのままに、高い耐風性と丈夫さで、冬用のフライシートを使えば、雪山でも使うことができます。
グループで縦走や雪山登山を行う方におすすめのモデルです。
重さ :4,350g(ペグなどを含めた総重量)
人数 :6人
フロア面積:5.25m2
前室面積 :約0.68m2 ×2か所
収納サイズ:本体/約18ℓ、ポール/51×φ8cm(ロングも同じ)
構成素材 :フライシート/30Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
インナーテント/30Dポリエステルリップストップ(通気撥水加工)
グランドシート/75Dポリエステルタフタ(ポリウレタン防水加工)
まとめ
ダンロップのテントは、軽量コンパクトなテントとは違う魅力があるテントです。
なぜなら、生地が丈夫で両側入口モデルがあるなど、利便性が高く修理も長期間受け付けてくれるなど、長い間愛着を持って使うことができるテントだからです。
みなさんもダンロップのテントを持ってキャンプ登山を楽しみましょう!
テント選びの総集編
他の切り口で探したい方はこちらもチェック
【メーカ別】
・ニーモ / ファイントラック /アライテント /ゼログラム
プロモンテ /ネイチャーハイク / ノースフェイス / ムラコ
オクトス / ヘリテイジ / MSR
【マニアックテント】
・230g~340g ツェルト泊
・空飛ぶハンモックテント
【選び方別】
・安さで選ぶ「一万円以下のテント」
・軽さで選ぶ「1kg以下のテント」
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